1.導入
みなさま、おはようございます。さて、第二コリントもいよいよ三章に入りました。ここからは、パウロの真骨頂ともいうべき議論が始まります。これまでの1章、2章では、パウロとコリント教会の人々との間のこれまでのいきさつについてパウロが振り返っていました。一度は険悪な状態になったパウロとコリントの信徒たちですが、双方が和解に向けて歩み寄っている、そのような内容でした。しかし、3章からはこれまでとは内容が変わっていきます。ここからパウロはキリスト教の真髄について語り始めます。パウロは、ここではキリスト教とは何なのか、特にこれまでパウロ自身の同胞であるユダヤ人たちが信じてきたユダヤ教とはいったい何が違うのか、ということを詳しく語り始めます。パウロのポイントを一言で言うならば、キリスト教とは聖霊の宗教なのだ、ということになるでしょう。ユダヤ教も神のことば、聖書という聖なる書に基づく宗教です。しかし、キリスト教は文字ではなく、むしろ御霊に基づく宗教なのだ、というのがパウロの主張なのです。しかもそれは旧約聖書に約束されていたことの成就なのだ、ということをパウロは論じていきます。
“パウロのための推薦状第二コリント3章1~3節” の続きを読む