1.導入
みなさま、おはようございます。今日の説教は、先週に続いてエルサレム教会への支援募金、支援献金のお話です。前回と今回の箇所は、第二コリントでは8章と9章に分かれていますが、内容的は同じか、同じとまではいかなくてもかなり重複していると感じられたかもしれません。ではなぜパウロは同じような話を繰り返しているのでしょうか。この疑問についてパウロ書簡を研究している学者の間では、8章と9章はもともと別々の手紙で、その二つの手紙がこの第二コリント書簡に並んで収録されたのだとする説が有力です。私自身は、その説に100パーセント合意しているわけではありませんが、あり得ることだと思います。例えば私たちの例で考えても、東日本大震災で被災した教会への支援募金を訴える場合、アピール文は一回だけでなく、二回・三回と繰り返されます。パウロも、前回にもお話ししたようにエルサレム教会への献金に、それこそ命を懸けて取り組んでいたので、同じような趣旨の手紙を二回コリント教会に送るというのは十分考えられるからです。また、8章と9章の内容は似て非なるものなので、それぞれじっくり読むに値します。こういう言い方は変かもしれませんが、みことばの有名度合いという点では、この9章の方が私たちにはなじみ深いものだと思います。私たちが使っている同盟教団所定の月定献金袋に書かれているみことばも、この9章から取られたものです。
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