1.導入
みなさま、おはようございます。先週は、パウロとコリント教会の信徒との対立、そして和解に向けての双方の努力ということについてお話ししました。今日の箇所では、内容が一転してエルサレム教会への献金がテーマとなっています。エルサレム教会への献金についてはこれまで何度かお話ししていますが、これはパウロの伝道生涯を考えるうえで極めて大切な事柄です。どれくらい大切かというと、パウロはこのエルサレム教会への献金のために命を懸け、そして実際にそのために命を落とした、それくらい重要な事柄でした。パウロは逮捕されて殺される危険があるにもかかわらずエルサレムへの最後の旅行をしました。それは、この献金をどうしてもエルサレム教会に自分自身の手で届けたかったからです。ではなぜエルサレム教会への献金がそんなに大事なのかと言えば、それがパウロにとって非常に大切なヴィジョンを体現するものだからです。パウロが抱いていたヴィジョンとは、「ユダヤ人も異邦人もない」教会、民族の垣根を乗り越えた、世界中のあらゆる民族が一つになる教会というヴィジョンです。私たち日本の教会で言えば、「日本人も外人もない」教会、人種や民族の違いを超えた真にユニバーサルな教会ということになるでしょう。
“エルサレム教会への献金(1)第二コリント8章1~24節” の続きを読む