1.序論
みなさま、おはようございます。先週は旧約聖書からのメッセージになりましたが、今日から再びマルコ福音書の講解説教に戻ります。さて、マルコ福音書を三幕から成るドラマに見立てるならば、私たちは今第二幕にいるというお話をしてきました。マルコ福音書の第一幕は「ガリラヤ編」、第三幕が「エルサレム編」とするならば、その間にある第二幕は「ガリラヤからエルサレムへの旅」を描いているところです。この第二幕の特徴の一つは、イエスの奇跡の記述がほとんどないことです。ガリラヤでは多くの驚くべき奇跡を行ったイエスですが、このエルサレムの旅においては旅の始まりと終わりに目の見えない人を癒すという奇跡を行う以外の奇跡は行いませんでした。しかし、一回だけ例外があり、それが今日の箇所です。
“怒るイエスマルコ福音書9章14~29節” の続きを読む