1.導入
みなさま、おはようございます。本日与えられている聖書箇所は大変有名な箇所で、パウロの福音宣教にかける情熱を感じさせる感動的な聖句です。しかし、パウロはここで、いかに自分が全身全霊をかけて宣教に打ち込んでいるのかという自己アピールをしているわけではありません。パウロは、自分がどんなに福音のために頑張っているのかをコリント教会の人たちに知ってほしくてこのようなことを書いているのではないのです。むしろ、パウロはずっと一つのことを考え続けています。それは、何度も言いますがお肉の問題です。コリント教会の人たちは、肉を食べる自由を謳歌すべきか、あるいはその自由を我慢するべきか、という現実的な問題に直面していました。なぜ肉を食べることがそんなに問題になるのかといえば、当時売られていた肉の多くは宗教的な目的に関係していたという事情があります。当時のコリントで、肉を一番多く製造していたのは、実は異教の神々を礼拝するための神殿でした。つまり「偶像の宮」です。ギリシャやローマの神々、あるいは現人神であるローマ皇帝を礼拝するために、当時の人々は多くの家畜をいけにえとして屠っていました。屠られた牛や羊の肉の一部は神殿で燃やされて、その香ばしい香りが神々へと献げられたのですが、燃やされなかったほかのお肉は売り物として市場に卸されたのです。ですから、肉を食べるという行為がどこかで偶像礼拝とつながってしまう、そういう現実的な問題がありました。
“自由と福音第一コリント9章19~23節” の続きを読む

