1.序論
みなさま、おはようございます。1カ月前の説教では、バビロン捕囚からユダヤの人々が祖国に帰還した後の混乱の時代、富む者がますます富み、貧しい者はますます貧しくなるという格差社会になっていたユダヤ社会を改革するために奮闘したユダヤの総督ネヘミヤについて学びました。ネヘミヤは、聖書が理想として掲げる、神の前にすべての人が平等な社会の実現のために尽力しますが、彼が偉かったのは、自らが身を切る改革を行ったことです。率先垂範という言葉がありますが、まず範を垂れる、つまり模範を示したのです。ネヘミヤは貧しい人たちに貸したお金や穀物について、返済をすべて免除してあげて、さらには総督として自らの報酬を12年間も貧しい人々に寄付したのです。その彼の姿を見て、これまで貧しい人々の困窮を顧みなかったユダヤの大金持ちたちも、ネヘミヤと全く同じようにはできないものの、今までの在り方を改め、具体的には元本返済までは免除しないものの本来取るべきではない利息については返還した、ということを学びました。
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