1.序論
みなさま、おはようございます。1年以上続けてきましたマルコ福音書の説教も、いよいよ残すところ今回を含めて3回となりました。マルコ福音書では、淡々と物語が進行していくので、少し味気ないというか、物足りなく感じる面があるかもしれません。この受難劇におけるイエスの心の動きはどうなのか、またほかの人物たちは何を思って行動しているのか、そうしたことに現代の読者は関心があるのですが、マルコはほとんどそのような情報を与えてはくれません。しかし、この受難劇に登場する人物は、みな生身の人間であり、彼らの行動の背後には明確な意図があります。そのような意図は、現代に生きる私たちにも十分理解できるものなのです。
“十字架への道マルコ福音書15章1~20節” の続きを読む