わたしは言う(1)
マタイ福音書5章21~37節

1.序論

みなさま、おはようございます。私たちはマタイ福音書に収録されているイエスの「山上の垂訓」を読み進めています。新約聖書全体の中でも、最も有名な箇所と言えるこの一連の教えにはとても有名な箇所が多いのですが、今日お読みした箇所もまさにそのようなところです。しかし、同時にこの箇所は最も誤解を招きやすい箇所だとも言えます。

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さばきは神の家から
第一ペテロ4章12~19節

1.序論

みなさま、おはようございます。第一ペテロを毎月の月末に読み進めて参りましたが、今回の箇所は第一ペテロの中でもとりわけ重要で、しかも難しい箇所です。前回の説教でもお話ししたように、この書簡の著者であるペテロはキリストの来臨による世の終わり、そしてキリストによる最後の審判の日が近いという確信を抱いていました。今日は、そのキリストによる裁きがどのようなものかについて語っています。

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律法を成就する
マタイ福音書5章17~20節

1.序論

みなさま、おはようございます。今私たちは、マタイ福音書の「山上の垂訓」を学んでいます。そこには様々な教えがあり、私たちを驚かせるような教えや、胸を打つような教えもあれば、それをどう捉えればよいのか、悩んでしまうようなものもあります。今回の部分も、なかなかとらえどころがないような印象を受けるかもしれません。それは「律法」という大きなテーマを含んでいるからです。

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弟子の道
マタイ福音書5章11~16節

1.序論

みなさま、おはようございます。前回から、主イエスの教えの中でも最も有名な「山上の垂訓」に入りました。先週は八福の教えを学びましたが、これは神がイエスを通じてもたらそうとしておられる神の国、神の支配とはどんなものなのか、また神の国に生きる者はどのような人格を持つべきなのか、という内容でした。

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神の国のマニフェスト
マタイ福音書5章1~10節

1.序論

みなさま、おはようございます。今日の説教は、キリスト教においてもっとも有名な聖書箇所を取り上げます。キリスト教に関心を持って、聖書を読んでみようと考える人が最初に読むのがこの「山上の説教」の冒頭にある八福の教えであることが多いのではないでしょうか。この八福の教えはまさにキリスト教のエッセンス、精髄とも言えるものですが、初めて聞く人には驚きを与えるものだと思います。今日はその教えに耳を傾けて参りましょう。

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万物の終わり
第一ペテロ4章7~11節

1.序論

みなさま、おはようございます。さて、突然ですがみなさんはこれまで、「世界の終わりが近い」というような話を聞いたことがあるでしょうか?私が初めてこの手の話を聞いたのは小学校の頃で、ノストラダムスの大預言という話を聞きました。五島勉という人の書いた本がベストセラーになり、テレビでも何度も特別番組がありましたので、かなりの人々がその影響を受けていました。それによると1999年に99%の確率で世界が終わるとのことでした。私が小学生だったのは1970年代の後半だったので、あと20年すると世界が終わるのかと考えると怖かったのと同時に、本当にそんなことがあるんだろうか?とも思いました。

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ガリラヤにて
マタイ福音書4章18~25節

1.序論

みなさま、おはようございます。相変わらず猛暑が続きますが、本日もマタイ福音書を読み進めて参りましょう。前回はイエスが天の御国、神の国が近いというメッセージを宣べ伝え始めた、というところを読みました。イエスのこのメッセージを聞いた一般のユダヤ人たちが考えたことは、神の支配が近いということはローマの支配の終わりが近い、ということでした。神は、ユダヤの地を不当に支配するローマの人々を追い払ってくださる、そうしてユダヤの地に神の支配が実現するだろう、というのが多くのユダヤ人が抱いていた希望でした。バプテスマのヨハネもそのような未来展望を持っていたものと思われます。

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神の国が近づいた
マタイ福音書4章12~17節

1.序論

みなさま、おはようございます。過ぐる週は終戦記念日でした。戦後80年の記念の年でもあります。私たち日本の国は、この80年間まがりなりにも戦争をせずに歩んでこられました。しかし、1945年より前の80年間は戦争に次ぐ戦争で、日本は何度か勝利を収めましたが最後は壊滅的な敗北で終わりました。これからの次の80年が平和な時代になるか、動乱の時代になるか、正に私たちは岐路に立たされています。

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荒野での試練
マタイ福音書4章1~11節

1.序論

みなさま、おはようございます。猛暑が続きますが、これはまだまだ続きそうです。しかし、現代の日本では冷房がありますし、なんとか暑さをしのぐ手段があります。それに対し、ユダヤ・ガリラヤの地の荒野は草木の茂らない砂漠ですので、暑さをしのぐためのものが何もありません。預言者ヨナが太陽の照り付ける荒野でとうまごにすがり、とうまごながなくなったあとは「死んだほうがましだ」というほど苦しみました。そのような荒野に、自ら四十日四十夜留まられた主イエスの話を今日は見て参ります。

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ヨハネとイエス
マタイ福音書3章13~17節

1.序論

みなさま、おはようございます。私たちは今、マタイ福音書を読み進めていますが、今日の箇所はイエスの公生涯の第一歩ということで、大変重要な箇所です。では、イエスはその公生涯の始めに何をなさったのでしょうか?それが、バプテスマのヨハネから洗礼を受けたということでした。今日はこの行動の意味を考えて参りましょう。

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