ガリラヤにて
マタイ福音書4章18~25節

1.序論

みなさま、おはようございます。相変わらず猛暑が続きますが、本日もマタイ福音書を読み進めて参りましょう。前回はイエスが天の御国、神の国が近いというメッセージを宣べ伝え始めた、というところを読みました。イエスのこのメッセージを聞いた一般のユダヤ人たちが考えたことは、神の支配が近いということはローマの支配の終わりが近い、ということでした。神は、ユダヤの地を不当に支配するローマの人々を追い払ってくださる、そうしてユダヤの地に神の支配が実現するだろう、というのが多くのユダヤ人が抱いていた希望でした。バプテスマのヨハネもそのような未来展望を持っていたものと思われます。

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神の国が近づいた
マタイ福音書4章12~17節

1.序論

みなさま、おはようございます。過ぐる週は終戦記念日でした。戦後80年の記念の年でもあります。私たち日本の国は、この80年間まがりなりにも戦争をせずに歩んでこられました。しかし、1945年より前の80年間は戦争に次ぐ戦争で、日本は何度か勝利を収めましたが最後は壊滅的な敗北で終わりました。これからの次の80年が平和な時代になるか、動乱の時代になるか、正に私たちは岐路に立たされています。

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荒野での試練
マタイ福音書4章1~11節

1.序論

みなさま、おはようございます。猛暑が続きますが、これはまだまだ続きそうです。しかし、現代の日本では冷房がありますし、なんとか暑さをしのぐ手段があります。それに対し、ユダヤ・ガリラヤの地の荒野は草木の茂らない砂漠ですので、暑さをしのぐためのものが何もありません。預言者ヨナが太陽の照り付ける荒野でとうまごにすがり、とうまごながなくなったあとは「死んだほうがましだ」というほど苦しみました。そのような荒野に、自ら四十日四十夜留まられた主イエスの話を今日は見て参ります。

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ヨハネとイエス
マタイ福音書3章13~17節

1.序論

みなさま、おはようございます。私たちは今、マタイ福音書を読み進めていますが、今日の箇所はイエスの公生涯の第一歩ということで、大変重要な箇所です。では、イエスはその公生涯の始めに何をなさったのでしょうか?それが、バプテスマのヨハネから洗礼を受けたということでした。今日はこの行動の意味を考えて参りましょう。

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死んだ人々にも福音が
第一ペテロ3章18~4章6節

1.序論

みなさま、おはようございます。今、私たちはマタイ福音書を読み進めていますが、月末のみは第一ペテロを扱っています。第一ペテロは短いながらも非常に内容の濃い、充実した内容の書簡ですが、今日の箇所はとても難しい、議論を呼ぶ箇所でもあります。ただ、私の説教はなるべく難しくならないように、みなさんに興味を持っていただけるような話にしたいと思っています。

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バプテスマのヨハネ
マタイ福音書3章1~12節

1.序論

みなさま、おはようございます。今日は参議院選挙の日です。今回の選挙は、これまでとは何か違うな、という印象を持っています。候補者たちの演説を聞いていると、「本当に助けてくれますか」、「救ってくれますか」という若者や中年の方々の切実な訴えを聞いた、ということをおっしゃっている方が多かったのです。長引く不況に加えて、急激な物価上昇でもうこれ以上は耐えられない、という人がとても多くなっています。

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出エジプト
マタイ福音書2章13~23節

1.序論

みなさま、おはようございます。マタイ福音書からのメッセージは今回で三回目になります。今日の箇所も、大変有名な箇所ですが、同時になかなか難しい箇所でもあります。そこで初めに、何がどのように難しいのかについてお話しさせていただきます。

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ユダヤ人の王の誕生
マタイ福音書1章18~2章12節

1.序論

みなさま、おはようございます。私が当教会に遣わされて6年になりますが、同じ聖書箇所から説教するということは今までのところ、ほとんどありません。聖書は膨大な内容が含まれており、まだまだ説教で取り上げていない箇所が山ほどあるからです。しかし、このマタイ福音書の誕生物語だけは例外で、今回でなんと三回目です。最初が2022年のクリスマス、二回目が半年前の2024年のクリスマスになります。そこで今回の説教ではなるべく過去の話と重複しない内容にしたいと思っております。

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悪をもって悪に報いない
第一ペテロ3章8~17節

1.序論

みなさま、おはようございます。ここのところ、ペンテコステ礼拝でローマ書を読み、それから第二サムエル記の後半部分を読み、さらにはマタイ福音書の講解説教を始めてと、聖書の様々な箇所から説教をしていますので、第一ペテロからの説教は久しぶりに感じられるかもしれませんが、実際はこれまでと変わらず、毎月月末の説教として今日も第一ペテロからメッセージをさせていただきます。今日の箇所は非常に深遠なというか、キリスト教の本質について触れた箇所です。キリスト教という宗教の独自性に光を当てているのが今日の箇所だということです。キリスト教の独自性は、人生における苦難の捉え方、そして私たちを苦しめる人たちへの接し方にあります。

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メシアの系図
マタイ福音書1章1~17節

1.序論

みなさま、おはようございます。私は2022年の5月から2023年の7月まで、一年余りにわたってマルコ福音書の講解説教を行いました。それから約二年ぶりに、今度はマタイ福音書の講解説教を行います。マタイ福音書はマルコよりもずっと長いので、当然ながらマタイからの説教はマルコよりもずっと長くなるでしょう。私たちにとって最も大切なことは、イエス・キリストを深く理解することです。マタイ福音書を通じて、私たちはこのことを目指して参ります。

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