1.序論
みなさま、おはようございます。先週は、イエスがエルサレム当局者たちに下る決定的な裁き、つまりエルサレム神殿の崩壊を予告した場面を学びました。イエスとエルサレム当局者たちとの対立はもう後戻りできないところにまできました。エルサレム当局者たちもここで腹を固めました。このイエスという男を抹殺しなければならないという決意を固めたのです。ここまでは彼らも一応は対話を通じて、ある意味で穏便に事を進めようとしてきました。対話といっても、イエスを貶めようという意図がありありとした対話なので、決して友好的ではものなかったのですが、それでも逮捕とか、そういう実力行使は避けようとしてきました。それはエルサレムの当局者たちが平和主義者だったためではなく、民衆に人気があったイエスを皆の前で逮捕しようとすれば暴動が起きかねず、ひとたび暴動が起きれば大祭司たちはローマの総督から治安を維持できなかった責任を取らされて首にされる可能性が十分にあったからです。
“献身と裏切りマルコ福音書14章1~11節” の続きを読む