1.序論
みなさま、おはようございます。1年以上にわたって講解説教を続けてきましたマルコ福音書も、いよいよ山場といいますか、大詰めに近づいて参りました。今日の箇所は、イエスが逮捕されて十字架に架けられる前夜の、最後の晩餐についての記事です。イエスはご自分がこれから殺されることを予期していたのですが、弟子たちはそのことをイエスから繰り返し言われていたにもかかわらず、そんなことが起きるということが信じられないし、信じたくもないという思いでした。もしそんなことが起きるとしても、いったいどういうわけでイエスが殺されなければならないのか、その理由がまったく分かりませんでした。イエスはメシア、イスラエルの王なのだから、多くの問題を抱えたユダヤ民族のためにやるべきことがたくさんあるではないか、こんな大事な時にリーダーに死なれてしまったら、私たちはどうなってしまうのか、という思いを抱いていたのです。
“過越の食事マルコ福音書14章12~26節” の続きを読む